
東芝クリーンルームファーム横須賀の概要
所在地 : 神奈川県横須賀市船越町1-201-1
延床面積: 1,969平方メートル
栽培品目: リーフレタス、ベビーリーフ、ホウレンソウ、ミズナ、ハーブ
生産規模: 300万株/年(レタス換算
まずは記事から・・・。
東芝は10月6日、レタスなどの野菜をほぼ無菌状態で育てる植物工場
「東芝クリーンルームファーム横須賀」(神奈川県横須賀市)を12月末で閉鎖し、
野菜の生産から撤退すると発表した。
露地栽培の野菜より価格が高いため販売が伸びず、赤字が続いていた。
植物工場は、旧フロッピーディスク工場の建物を転用し、
蛍光灯の光でレタスや水菜などを栽培していた。2014年秋に生産を始め、
当初は1日約8400株を出荷したが、「露地物と差別化できず顧客が付かなかった」
これは普通に考えて、初めからコストは高い事は知っていたはず。
個人的に、2014年に「東芝クリーンルームファーム横須賀」での野菜の生産を開始!というこの記事を
読んだ時には、東芝もなかなかやるな!と思っていました。
東芝の遊休地を利用して植物工場を作ったのでした。
○雑菌による傷みが少ない、長期保存が出来る。
○300万株のリーフレタス、ベビーリーフ、ホウレンソウ、ミズナ、ハーブを生産。
○年間3億の売上を目標
○スーパー、コンビニ、惣菜店、飲食事業者などを販路。
○東芝の技術、ノウハウの活用。
○海外に新たに大規模な植物工場を建設。
○「ニュー・コンセプト・イノベーション」
以上のようなコンセプトを持って、事業を稼働させたはずですが、結局何が問題だったのか?
東芝としては、採算ベースにのらない。とのことで早々の撤退です。
非常に残念でなりません。今はそうであるかもしれませんが、これからは工場で野菜を作る方向性
は間違っていないと思ったからです。
むしろ今は赤字でも、研究し、効率化し、進化して欲しかったです。地球を救う技術だと思うから。
農業が衰退している現状、農業人口が益々減ってます。
まt世界的には温暖化で、農作物を作る大地が年々縮小されています。
水が減ってきます。それは農地の減少に直結します。


それは、2050年に人口は90億人になると言われているのです。
食糧生産や途上国の経済発展に伴ってますます水需要が増加します。
さらに温暖化により、世界各地の雨の降り方も大きく変化し、
乾燥化が進むところや洪水により、かえって飲み水などが不足する地域も出てくるようになります。
当然、植物工場では水は使いますがリサイクルもできるでしょう。
乾いた農地に水を染み込ませることとは雲泥の違いがあると思うのです。
余談ですが、あと放射能問題。原発が一基でも事故を起こせば、まず農業はできません。
日本も然ることながら、となりの中国はご存知でしょうか?

原子力発電所建設計画数、なんと270基です。事故が起きれば偏西風でどうなるでしょうか。
黄砂やPM2.1どころの騒ぎではすみません。田畑に放射能の灰が落ちてきます。当然アウト!です。
そして、その事故は起きないとは誰も言い切れません。
源発事業を核にしている東芝だからこそ、野菜工場は続けて欲しかったものです。
「みんなが健康でいきいき生活できる社会」を目指していたはずなのに、挫折するのは
本当は別に理由があったのでしょうか。東芝にとっては正直、問題になる程の赤字幅でないと思いますし。
恐らく売上が良くないのは、マーケッティングの問題だったのでないでしょうか?
価格での競合する、スーパーマーケット流通では赤字になるでしょう。ロットは大きいですが。

私なら、むしろ「近大マグロ」のようにブランディングしていきます。徹底的に。
そして、野菜工場のストーリーを作ります。ストーリーは大事!
だから、例えば「東芝野菜」のようにして、サラダ専門ショップや惣菜店を銀座あたりに作ります。
少々高価格でも、意味と価値とストーリーがあれば売れますから・・・。
東芝さんの考えなので、仕方ないですが、もったいない次第だと思いました。
では、この辺で。ありがとうございます。